佐々木敦の文章はやはり読むと疲れた
ex-po
akarmaさんのdada-experiment-societyで佐々木敦の新雑誌のことが紹介されていたので気になって入手してきた。
名前がなぁ。ex-po。「エクス・ポ」ってカタカナ表記されるとなんか気が抜けてしまう。「ポ」っていうのがなぜかゆるさをかもし出している気がする。「ポゥ」。それはマイコー。マイコー唇崩壊した画像はショックでしたね。
A4で16ページと佐々木敦らしからぬ控えめな文字量だなぁとか想像していたけど、この表紙はもうなんというかすでに僕を裏切っている。誰かと思ったらデザインは戸塚泰雄さんだった*1。納得してしまった。誌面も文字がこれでもかと圧縮されて、A4・16ページだけど佐々木敦。このキンキンした文字の詰め方は個人的に大嫌いだけど、写真やイラストをその中に上手く配置してるのはいい。でもなぁ、半端? 雑然とした整然さみたいなものを狙ったんだろうか。ひょー。デザインの素人が言いたい放題だぜ!!
で中身だが、ごっちゃごっちゃしたまるで雑多なジャンルをとても上手く一つのコンテンツにまとめているとは思う。鈴木謙介の「うろ覚えの"J"ポップ時評」と冨田明宏の「アニソン〈裏〉入門」は結構面白い。松江哲明の「あんにょん由美香」は予想外に面白かった。古川日出男は好きなんだけど、中村弘二が好きではないので僕の中で大幅原点。よって普通。ジムオルークの「シネマ・ユリイカ」も普通かな。特に彼に思い入れがないからだろうけど。マンガは全然面白くない。まぁ、ジャンプとかのマンガとは意味合いの違う「マンガ」なのかもしれないけれど、そういうのは文章付きイラスト集とかそういうもんだ。宇波拓と泉智也はHOSEの活動だけしてたほうが良いと思う。次からは、ながいけんにモテモテ王国の続き書いてもらおうよ。
総合的に結構面白いといえる。いわゆる大量に生み出されているスタイルマガジン系統の雑誌が切り捨てているニッチなネタを丁寧に拾い上げていて、どれかのネタが自分に当てはまればはまるかもしれない。akarmaさんのところでも言ったんだけど、はっちゃけたときのユリイカ*2っぽい。でも読みにくい。
以下コンテンツコピペ。
- 連載
- 古川日出男「異種格闘技連続対談フルカワヒデオプラス」「第1回:iLL aka ナカコー(中村弘二,exスーパーカー)」
- 吉田アミ&雨宮まみ「アミ&まみのお悩み相談室」
- 西島大介「マンガっちはアニメが大好き」
- 中原昌也「親指王子ケイ勺イ日記2」
- 松江哲明「あんにょん由美香」
- 鈴木謙介「うろ覚えの"J"ポップ時評」
- 福永信「福永信の、この常設がすごい!」「福永信の、この饒舌がすごい!」
- ジムオルーク「シネマ・ユリイカ」
- 冨田明宏「アニソン〈裏〉入門」
- 大谷能生「さよならの言い忘れ」
- 青山真治「3弦と4弦の間にバスタムを」
- 生西康典「中心の行方」
- 藤井仁子「また歌うために」
- 岡田利規「チェルフィッチュ岡田利規の超口語批評」
- 豊崎由美×仲俣暁生×佐々木敦「新刊小説書評鼎談プロフェッショナル読者論」
- 連載小説
- 荻田洋文「?OUR VOICE」
- 富永昌敬「シャーリー・テンプル・ジャポン・パート7」
- 円城塔「後藤さんのこと」
- スペシャル
- マンガ
- スズキロク「アンドハニー」
- 宇波拓/泉智也「クレーターに咲く花」