ガチリア再び

どうもガチリアです。
第二次大戦中のイタリアと言えば、やっぱ大戦後期の分裂ですね。ドゥーチェが失脚したあと、勝手に無条件降伏してしまい、キレたアディおじさんは連合軍に占領されていなかったローマ以北をイタリア社会共和国*1として、親独の傀儡国家にしてしまうわけです。サロ共和国とか言ったりもしますが、正式名称じゃないですよ。
ほんで、この国の元首として担がれたのが、またしてもドゥーチェ。そりゃまあ、ファシストの政権なんですから、ドゥーチェ以外にはありえないわけですが。監禁されてたドゥーチェを救出したのが、あのスコルツェニー。そうそう、UFOに乗ってた……って違いますよ*2
傀儡国家なので、農作物没収されたり、芸術品持って行かれたりとドイツに散々な目にあわされるRSIなんですが、かなり頑張ります。北の民衆にはファシスト党支持者が多くて、アナーキストやら王党派がほとんどいなかったんですね。なんというか、不純物を取り除いた混じりっけなしのファシストによる国家が誕生したわけです。謀らずも挙国一致体制が出来たというか。
で、国家なので当然軍隊などもあったのですが、この軍もかなり強かった*3。ドイツの装備の提供を受け、ドイツ軍から訓練を受けたRSI軍ですが、正直イタリア王国の時より、奮戦したエピソードも多いくらい。

バスクベレーのような大きめのベレーを後頭部にずらして被るのが、RSI的オサレポインツ。軍服のお洒落さもあって、個人的にはドイツよりかっこよさがあると思います。
奮戦むなしく連合軍の北進は止められず、結局RSIも解体されてしまいますが、一部のRSI軍兵士はドイツに逃亡し、最後の最後までドイツに付き合い、ドイツでの本土決戦に参加した奴までおりました。ファシストながら見上げた根性です。イタリアの情熱が、イデオロギーと組み合わさって、奇跡の化学反応が起きたんでしょうか。

イタリア・ファシズムの詳細なイデオロギーは分からないのですが、少なくともイタリア軍の精強さの大部分はのちのRSI軍、つまりファシストの兵士たちに支えられていたのではないでしょうか。


イタリアのイメージはバルボと言っていたのですが、資料集を見ているととても惹かれる写真がありました。RSI軍の若い兵士の写真です。情熱的でファッショな雰囲気。どことも知れない遠くを見つめる感じ。うーん。バルボよりも僕の思うイタリア像に近いです。正確に言うと北イタリア像ですが。ごめんバルボ。君はもういいや。

*1:Repubblica Sociale Italiana。以下RSI。

*2:分からない人はお母さんに聞くか、矢追純一でググってね!

*3:Wikipediaの「イタリア社会共和国」での軍編成の網羅っぷりが素晴らしい。一見の価値ありです。